焼きたてパンの香り漂うカフェの家

片流れ屋根とブラックにウッドのアクセントが温かみを添える外観。屋根の高さを抑えた2階建てなので、北側の母屋の日当たりもしっかり確保できた。写真の右奥に見える四角い箱の部分が＋BOXでつくったパン工房。

食に関わる仕事がしたくて
はじめたパンづくり。
周りの人たちを笑顔にする夢を
叶えてくれたのは
「＋BOX」という提案でした。

片流れ屋根のシャープなフォルム。ブラックの外壁に温かみのあるウッドがアクセントとなった印象的な佇まい。実家の敷地内にある古い平屋を建て替えた、MさんのLOAFERです。
ネットや雑誌で好みの家を探すうち、BinOの家に心惹かれたMさん夫妻。いくつかの展示場を回った末に訪れたのがアクロスホーム小島展示場でした。
壁で部屋を仕切ってしまうのが嫌で、はじめは家中が程よくつながるスキップフロアハウスを考えていたというご夫妻。
「でも、敷地のちょうど北側に実家があるため、2階建てにすると実家への日当たりが悪くなってしまうし、かといって平屋では生活に必要な広さが確保できないし……。いろいろ悩んで検討していくうちに、フリースペースと吹き抜けのあるLOAFERなら、これらの課題をすべてクリアできることがわかって、ロフトハウスのLOAFERに決めました」

大きな吹き抜けによって、1階のLDKと2階のフリースペースが一つにつながるLOAFER。家族との一体感を感じながら開放的に暮らせる住まい。

半年近く、ほぼ毎週のように打ち合わせをしてきたという家づくり。「みんなで相談しながら進められたおかげで、家族の会話も増え、伸び伸び過ごせています」

空間全体がすっきりと見えるのは、壁の見切りをなくしてもらったから。リビング階段は、「子どもが大きくなっても、リビングを通ってほしいなと思って。写真をお見せして、こんな風にできますか？とお願いして変更してもらいました」。

「焼いたパンをみんなに食べてもらい、喜んでもらえたら、それで十分なんです」

DIYをはじめ、ものづくりがお好きなご夫妻。特に奥様のパンづくりの腕はプロ級です。これまでキッチンの片隅で大好きなパンづくりをしてこられた奥様。いつの日か自分の工房で焼いたパンで、周りの人を笑顔にしたい……。その夢を叶えたのが、アクロスホームからの「＋BOX」という提案でした。
実はM邸の敷地内には立派な老松が数本あり、それらを避けて家を建てるには、パン工房をキッチンから離れた位置につくる必要がありました。でもこれだと水周りが2箇所に分かれ、生活しにくい家になってしまいます。
アクロスホームからの提案は、キッチンの北側にパン工房をプラスするプラン。「＋BOX」なら既存の間取りに一部屋付け足すことができるため、キッチンとの水周り動線がよくなるばかりか、工房での作業中も小窓からリビングの様子をうかがうことができます。
この他にもM邸にはご家族の意見が随所に反映されています。例えば「子どもが大きくなってもリビングを通ってほしいから」と望んだリビング階段。本来の間取りでは階段はリビングを通らないのですが、奥様のイメージに合わせて階段の位置を一部変更。家族をつなぐリビング階段が誕生しました。
「細かな要望に対して嫌な顔一つせず、むしろ一緒に悩んでくれて、翌週には期待以上の答えを出してくれる。規格住宅なのに、私たちのたくさんの願いを聞き入れてもらえたことが心からうれしかったですね」とご夫妻は満足そう。
取材時は厨房の整備が間に合わず、「まだパンを焼くことができていないんです」と苦笑していた奥様。きっと今頃は、焼きたてのパンの香りが新しい暮らしをやさしく包んでいるに違いありません。

キッチン奥に見えるのがパン工房の小窓。キッチンの背面収納には、あえて既製品を入れた。

階段下や玄関など、適度な収納が随所に。「納戸は、ものを取りに行くのも整理しておくのも大変で。すぐに手が届く収納は使いやすいですね」

コーディネーターさんと一緒に選んだという可愛らしい小窓。パン工房とキッチンの間の壁に設けられているので、LDKも工房の様子もよくわかる。

こもれる感じが落ち着くという、ご主人の個室。

階段下の空いたスペースを愛犬の居場所に。壁をアールにくり抜いて可愛らしく演出した。リビングの一角にあるから、いつも大好きな家族と一緒にいられるベストポジション。

社会人として働き始めたものの、やはり食に関わる仕事がしたいと一念発起。会社を辞めて学校に入り直し、2年間みっちり腕を磨いた実力派。ちなみに奥様は、ベーグルや天然酵母のパンづくりが得意だそう。

洗面台は造作。収納をバスケットの高さに合わせ、脚をつけて掃除しやすくした。　

2階のフリースペースからはえびす講の花火が見える。「ビールを飲みながら見物するのが今から楽しみで」とご主人。ここに続く小屋裏は、「プロジェクターを置いたり、漫画を読んだり、仕事をしたり。使い方を楽しみながら考えたいですね」。